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汚染米、事故米の偽装販売問題についての見解

これまで、各紙の記事では国産汚染米について全く触れておらず、
多くが謎のままである。
汚染米は次のような問題を引きずっている。


ウルグアイラウンドの合意による米の輸入は平成5年から始まった。
農産物の関税自由化による貿易交渉の失敗事例がまだそのまま現在も尾を引いている。
この問題は輸入の汚染米の横流し、食品に変えて利用されていた問題である。
汚染米は、輸入米以外にも国産汚染米が大量に存在しているが、国産汚染米の処理された経過がこれまで公開されていない。
国産の汚染米は、カドミウム汚染している米穀類で、農林水産省の基準は精白米濃度0.4ppm以上の米を汚染米として農林水産省が買い上げ、工業用の糊として処理されていることになっている。
しかし、ウルグアイラウンドの輸入米が年間50万トン以上にものぼり、年々増加し、その内に輸入の汚染米が増加し、処分に困っているのが実情である。


1.カドミウム汚染米とその処理

当初は輸入米に汚染米が混入し、その処置に苦悩するという意識がなかった。
輸入米の用途は限られ、加工食品や家畜の餌に利用する程度と考えていた。
実際に輸入業務が始まり、検査を行うと汚染の実態はひどく、汚染の原因は、
農薬、重金属、そしてカビである。
輸入前に事前検査し、各項目別に調査するのが基本的な輸入商社の業務であるが、
多くが無検査に近い状態で輸入された。
ミニマムアクセスの合意は初年度が50万トンであり、その後、国内消費量に合わせて
増加し、膨大な量の確保を優先させた。
輸入商社は旨い話で美味しい仕事である。
国内生産の米も余剰米が在庫となって貯蔵され、その上輸入米が増加し、農林水産省は在庫処理に苦悩していたが、輸入米が入る以前に、既に国産カドミウム汚染米の処分に苦悩していた。
汚染米の最大の用途は工業用の糊であるが、糊は繊維産業とボードそして、事務用の簡易糊である。用途先は年々市場は先細りであり、他の汚染米は肥料、飼料として使用されるが、農薬汚染と重金属汚染は利用できない。
農林水産省の汚染米の保管予算は年間150億円を超えており、予算の増額は限界に達していた。


2.無理な難題をそのまま鵜呑みにする外交姿勢

世界的に食糧難の時代になっており、平成5年から既に15年も経過し、世界は大きく変動している。国際協定であっても、もう少し、流動的に社会変化に対応する姿勢が外交では欠かせない。
鵜呑み外交は日本だけであり、世界の笑いもの外交であることを知るべきである。
税金の処理であり、懐感情には無計画な政治家と行政官に任せておく時代ではないことを国民は知らなければ、このまま放置され続ける。
国際協定であっても自国に不利があればさっさと撤回するのが、諸外国の常であり、自国を守るのが外交であり、当然の業務である。当たり前であるが、当たり前のことができないのがこの国の外交である。


3.後をたたない、無責任な輸入業者とその法的な処置

日本の食料の多くが輸入に頼っている。
輸入食品、食品加工品の輸入業者の事前検査の義務と義務違反の罰則基準をもう少し厳格にしなければ再発は常に繰り返される。
農薬汚染や、重金属汚染された食糧品を輸入するとその処置は大変である。
適当な検査によって輸入された食糧品、法的に厳しい罰則金と刑事罰、業務上の致死、
業務上過失致死、及び傷害などの刑罰とし、事前の検査義務基準を厳しくする必要がある。


4.日本の水稲地域のカドミウム汚染土壌

日本のカドミウム汚染土壌は水稲地域の実に16.8%とするデータが過去に農林水産省で調査されている。
汚染土壌面積の広さから公開されていない。
そのために汚染米が毎年生産され、放置されている。
この問題は、国家的な事業として取り上げなければ、解決しない。
土壌汚染は、生産者の責任ではなく、過去の鉱業開発の負の遺産であり、国家が行うべき土壌改革事業である。
また、玄米摂取が健康によいことが科学的に説明されているが、玄米はカドミウム汚染の影響が大きくなるのである。


5.特定業者による入札制度

徳用米など加工米や汚染米は特定業者にしか入札させてはいけない。
公開入札ではなく、詳細がわからない。常に闇に処理されているのである。



過去の日本の農業政策及び外交交渉のお粗末さ、無責任がそのまま放置され続けている
現状を精査する必要があると考えている。


河野 武平



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