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家畜の餌からペットの餌の時代へ

この10年で、東京のビジネス街を歩く、人々の体型が一変した。
朝のラッシュ時、メタボの行列が消え、一見すると鵜や烏の集団へと変身した。
団塊の世代の人たちの多くが現役から退き、サラリーマン世代が次への引き継がれている。
サラリーマン世代の交代は、日本人のサラリーマンの体型が移り変わっている。
俗に言われる、メタボ体型が極端に減少し、サラリーマンの体型がスマートになっている。
しかし何故か、サラリーマンの男性の歩く姿が頼りなく写る。
足のサイズに合わないとがった靴と押し並べて黒を中心としたスーツの姿で屯する。
朝のラッシュ時、昼の休憩時には、集団でコンビニに並ぶ姿は何となく頼りなく、精気が感じられない。
東京には、銀座や新宿の繁華街の早朝には、カラスが、上野公園には鵜の群れが常に移動する。
餌に群がり、集まる習性は、まさに東京のカラスの集団、鵜の集団と姿や習性と、若いサラリーマンは、それほど変わっていない。
約20年前には、メタボ対策として医療関係者の見解は中年の食生活の指摘が多く見られたが、現在の町の状況からは、それらの多くが、見当違いであったと判断できる。
終戦直後、ほとんどの人々は食に飢えていた。
昭和22年頃から始まった、団塊世代、この時代に誕生した世代は、飢えを紛らわすため、腹一杯に食べさせることが親にとって最大の満足であったはずである。
その期間は約10年以上続いた。
この時代の世代の人たちの多くは、今では70歳代に入り、サラリーマン世代が終わり、ビジネス街から去って行った。
その後のビジネス街の人々の体型を一変させている。
この時代の食生活のスタイルは、できるだけ早く体重を仕上げる養豚や養鶏の飼育と大変類似している。
現在の家畜飼育は、短期促成による経済効果が求られている、ブロイラーや養豚の飼育スタイルである。
養豚や養鶏は、短期間にできるだけ大きく成長させ、飼育期間を短縮し経済効果を追求する。いかに早くメタボ鶏やメタボ豚を作り上げるか、そのためには、雛や子豚の期間に休ませずに満腹になるまで餌を食べ続けるように、飼育する。
ブロイラーは40日から若鶏として、豚は100日目から量販店に並べられる。
幼少から低学年の子供の食生活、食習慣がメタボの体型を作る要因であるとの指摘は医学界では見られなかった。
母親の幼少期の食の指導がその人の体型に影響するとする指導は全く見られなかったが今後の幼児期の食事の指導が如何に大切であるかを実証した事例である。

メタポは、高血圧、糖尿病、心疾患、癌など多くの生活習慣病の原因となるが、その原因は幼少期における親の食事の与え方によって生じ、生涯の体型を決定づける要因となる。
幼少期に植え付けられた満腹感が生活習慣となり、日々満腹感を抱くことが習慣になり、空腹感に不安を抱く生活習慣がメタポの原因と考えられる。
高齢社会の医療費の高騰は、幼少期の食の与え方が大きな原因になっていると言える。
アメリカの肥満社会も大変類似した現象とみられる。

その後日本では、少子化の時代に入った。一人っ子政策は、中国でも長く続いる。
この時代の子供たちは、肥満体型が比較的少ない。
「何となくひ弱」少子化は、ペットの飼育と大変類似している傾向が強い。
多くのペットは、餌で躾ける、日本人のペットの飼育は溺愛に近く、躾けるために餌を与えるのではなく、なつくために餌を与えている。主人がどちらか解らないような躾けが多い。溺愛の子供は、生育の過程で自主性を失いがちになりやすい。
ペットとして飼育した懐かない子供たちを、放置又は、虐待するか、どちらも大きな社会問題になっており、社会面に掲載される事例が後を絶たない。
健全な食生活の習慣を植え付けるのではなく、懐くための安易な食生活が継続している。
果たしてこれから、この世代の子供たちがどのような高齢者になるのか、大きな疑問を感じざるを得ない。
食育は、子供以上にこれからの母親に欠かせない課題であり、食育は日々継続しなければ身に付かない。
低学年の学校での短時間講習ではほとんど効果は期待できない。
幼少期から低学年の子供の食生活の傾向が、成人から高齢時代にまで大きな影響を与え、延いては、その現象が国家の財政にまだ大きな影響を与えるとした、医学界の見解が存在していなかったことは大変残念である。

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