CREATIVE COOKING COLUMN

不健康な肉と乳製品

■家畜の悪循環
経済的に豊かになると、世界のどの地域にも共通していることは、動物性の肉類の摂取量が増加する。動物性脂質の摂取過剰がメタボリックシンドロームの原因の大きなファクターであるが世界的に広がる傾向にある。
大規模な鶏舎や養豚、搾乳、飼育牛は経営効率を上げることが常に求められており、早い成長と同一面積で多くの量を飼育するか、回転率が求められる。大量飼育の課題は、病気やインフルエンザなどの感染予防にあり、抗生物質は欠かせない。早い成長には休まず食べ続けることであり、市場が要求する肉質は脂肪質が多いことが求められている。

脂肪質を多く含まれるには、常に穀類を多く餌として与え続ける。鶏も豚、牛は常に雑穀類の餌が多く与えられ、家畜も脂肪過多の状態で育てられている。
自然放牧では採算性が悪く、肉質も脂肪分が少なく、評価が低い。家畜の全ては生き物であり、豊かな感性があるる。

豊かな感性を抑えられ、抑圧されるために多くの家畜はストレスが貯まる。人も家畜のストレスは排泄する便に表れ下痢や軟便になっている。下痢をした家畜は免疫力が低下しており、消化吸収に問題があり、抗生物質の投与する量が必要になる。雑穀類を多く与え続けると窒素過多の排泄物になり悪循環が続き、脂肪過多と水分の多く肉質になる。大規模家畜飼育の状態では、健康的な家畜として育っていない。
昔から動物性の肉を多く摂取している地域は、調理の時点で脂肪質を除去する技法や肉質の選択で脂肪質の少ない肉を選択する。
日本人は脂肪の多い肉質を好む。
脂肪質の部分には抗生物質とホルモン剤が蓄積し易くなる。
排泄物も繊維質が少なく、抗生物質とホルモン剤そして窒素過多の堆肥になり、有機堆肥として利用出来ない。なかには抗生物質が多く発酵しない排泄物も存在する。窒素過多の排泄物がそのまま蓄積される。

■メタボリックな牛
乳製品から摂取するカルシウムは吸収率が高く、乳幼児や女性は欠かせない食品の一つである。如何に健康な状態で牛を飼育するかが健康な乳製品の基本である。

乳牛は牛乳を作り出す機械ではない。牛は豊かな感性があり、人間との関係は長い歴史がある。欧米人は肉や乳製品を摂取する目的で飼育するが、インドでは神の使いであり、日本人も明治時代までは、大切に飼育していた。北野神社では牛がシンボルになっており、各地の神社にも牛をシンボルとする像が多く見られる。

大きな大地に放牧されている牛は、数キロも離れた場所から飼い主の識別ができる。飼い主が使用する自動車の音も識別している。1ヶ月も放牧していると岩塩を求め、ひとつまみの岩塩のために走ってくる姿は、堪らなく可愛い。

北海道を始め各地の酪農家は、経済的なプレッシャーから経済効率を上げる目的で飼育頭数を増やし、1頭からの搾乳量を上げることから経済バランスを計算した。
その結果、休むことなく、年中お産と搾乳が続き、母体が過労になっている。

乳製品は、脂質の含有量が品質の基準であるが、脂質を多く含有させるには、雑穀類が餌として与えられ、牧草を与えられる量が少なくなっている。
自然の大地でゆっくりと休み、放牧され飼育されている牛が少なくなっている。
一昔前は平均10年間は飼育した乳牛が最近では6年前後で廃牛になっている。
それだけ、乳牛が健康に飼われていないことが、乳質に疑問を持たれる原因である。
乳製品は健康を維持するためには欠かせない食品の一つである。しかし、健康な牛を飼育して始めて健康な食材が得られ、経済的プレッシャーが常に与えられた乳牛の母体では健康な乳は得られない。人間も母親が不健康な状態では母乳を進められない、牛も人も全く変わらない。母親は子供を産む機械でない、牛は搾乳する機械ではない。
乳牛も経済のプレッシャーからメタボリックシンドロームに罹患している。
乳牛が悪いのではなく、人間が与える経済的プレッシャーによって品質を悪化させている。

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