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他人事ではない!温暖化現象と農作物の変化

地球温暖化による気候変動による環境と健康

 

-2009年3月2日、IGES(財)地球環境戦略研究機関関西研究センター及びWHO健康開発総合研究センター が主催し「気候変動、環境と健康」のテーマでシンポジウムが開催されました。-

 

地球の温暖化の原因が人為的な要因であることがIGESのデータによって示されました。
同時に温暖化による影響は、南海の諸島だけの問題ではなく、既に日本にも大きな問題として捉えなければならない諸問題が山積していることを改めて認識できるのです。

1.高温障害による農畜産物の被害

1) 水稲、生育日数の不足から生じる粒子形状の不揃い、収穫時期の高温障害による味覚低下、日本の水稲の7割に影響が見られる。
2) 露地野菜の高温障害と耐病性の低下、品質の劣化による味覚の低下、露地野菜の9割に影響が見られる。
3) 果実、品質の劣化による味覚の低下、10割

と報告されました。
この報告が発表される以前に、約10年ほど前から最近の東北、上信越地域の早稲種の米の品質低下が炊飯業界で話題になっていました。
温暖化の影響と圃場の有機肥料の不足として漠然と品質低下を認識していました。
美味しい米の収穫時期は夜温が温度が20℃以下になって初めて粒子に糖度を始め多くの栄養成分が蓄積され大きく生育するのです。
早稲種の地域の田植えは5月の連休時点から始まり、収穫日は、9月の始めになっています。
最近の気候を見ると東北や上信越地域でも収穫期はかなり高温を維持しており、夜温が20℃を切る日は少ない。
品種の変更又は収穫日をずらした栽培などの対策が必要です。

露地野菜では、適地適作としてこれまで指導されていた地域の気候変動から品質の低下と劣化が激しい。
収穫時に味覚が伴っていない。品目、栽培品種、栽培方法全てを見直す必要があります。
夏場の果菜類は焼けの現象が多く、山間地高原野菜も品質の低下や劣化が激しいのです。
冬期を旬とする野菜も温暖化のために徒長が早く、味覚が低下しています。
果実は生理劣化が激しく、味覚のボケ、肥大化、自然落下などの現象が見られます。

4) 家畜の熱中症、ウイルスの被害、熱中症による肥大阻害、食欲不振、搾乳乳量の低下


これまでの日本の農業生産技術改革

日本の農業の歴史は古く、品種の改良の多くはその地域の研究熱心な篤農家の努力によって改善されてきました。
耐病性の強い栽培「有機的栽培」はJA組織や営農指導、試験場共に支援ではなく、排除の歴史が長いのです。
有機栽培を心がけた有能な篤農家は排除され続けてきました。
同時にこの十数年間農産物生産の市況は低迷し、生産者の高齢化が重なり、生産の現場から品種の改良、栽培形態の改善などの意欲と努力意識が阻害されてきました。
農産物の現場は危機的な環境に直面しているが、指導的な支援組織が存在していません。
国、都道府県の試験場、及び営農指導は、対応できる基礎研究のデータが無く、的確な指導が困難な状態になっています。
 


2.温暖化による健康への被害は、高齢者と低年齢層に大きな影響が見られる

《直接的な影響》

1) 感染症を媒介する蚊の分布域の拡大
2) 熱中症の増加
3) 食中毒菌の生息エリアの拡大と新たな食中毒菌の繁殖
4) ウイルスなどの感染症の増加

《間接的な影響》

1) 水質の低下と水資源の不安定化
2) 農作物の生育不良から食糧不足
3) 基礎体力の低下と基礎免疫力の低下
4) ストレス疾患の増加
5) アレルギー疾患の増加  

日本は世界に類を見ない高齢化が進んでいます。
温暖化は基礎体力や基礎免疫力が低下している高齢者や年齢の低い人々ほど影響を受けやすくなります。
栄養の不足、下痢症、心疾患、呼吸器疾患、感染症の増加は熱波、洪水、干ばつによる死亡率と罹患率が上昇し、疾病傾向に大きな変化が生じると報告されました。
温暖化は、干ばつ都同時に高湿度の環境も作りだし、蚊の分布域の拡大、細菌、ウイルス、真菌にとってより住みやすい環境を作り出します。



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