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メタボリックシンドロームの食物連鎖

体は食事の内容で大きく変化し、メタボリックシンドロームの改善にも悪化にもつながります。きちんとした食材を摂取し、安定した食生活を送ることがその人の健康と長寿のためには大切です。

良い野菜、悪い野菜

■きれいな野菜には毒がある
21.jpg管理栄養士や医者は患者さんに野菜の摂取を進められる。
血中の鉄分が不足していると、いつもホウレン草がお進めである。
今では、どこの量販店や百貨店の食品売場に行けばホウレン草は年中販売されている。
ホウレン草は、冬の野菜、鉄分等のミネラルは栽培日数によって含有率が高まる。
しかし、固体の大きさによって、鉄分が平均的に含有し成長するのではない。
ホウレン草が美味しい時期は冬である。
冬野菜が美味しくなる時期は共通しており、暖かい冬よりも寒い冬の方がおいしくなる。大地に霜が降る頃から味覚が増し、多くのビタミン類やミネラルが増加していく。
寒さに耐えて生育することが、基礎となる栄養成分を増加させるからである。


美味しく甘みのあるホウレン草の栽培期間は冬期の露地で75日~90日、栽培期間が鉄分の含有量とほぼ一致し、5~6mg/100gの鉄分を含有している。
最近のホウレン草は多くが栽培期間は、20日~30日、鉄分の含有量は2mg/100g以下になる。栽培期間によって鉄分の含有量は1/3に減少する。


冬期に栽培されていても施設栽培では栽培期間が短く、ミネラルやビタミン類の含有量は少ない。ハウス栽培など保温され栽培されていると生育期間が短くても大きく成長する。早い栽培は硝酸塩の含有量が多くなる。
栽培期間が短い野菜の多くが施設の野菜である。
外観の見た目はきれいに揃っており、葉に虫が喰った跡がない。
露地の野菜は、不揃いで虫が付きやすくいが硝酸濃度は低濃度で制御できる。
施設の野菜は早い成長によって採算性を高める為に硝酸塩濃度は高くなり、多くの場合は4000~8000ppmになる。この濃度はEUの安全基準からは流通を禁止している含有量である。
硝酸塩濃度か高くなると亜硝酸濃度も高くなる。
液肥を使うと亜硝酸濃度の含有量は大きく増加する。出荷前に葉の大きさを揃えると美しく見られやすく、液肥を追肥すると効果的に生育する。


1昼夜で約3cm程度は成長する。
成長は早いが、亜硝酸の濃度は上がり、危険性は一層高まるが、消費者の多くの目にはその危険性が判断できない。亜硝酸塩の濃度が高くなればガンの危険性が指摘されており、危険性が高いために一般食品には安全基準値が設定されている。


ワインや食肉加工品に付いている食品表示には亜硝酸塩の量を必ず表示している。野菜には全く表示はなく規制されていない。食品の安全基準の数百倍の亜硝酸濃度が含有することもある。
亜硝酸塩はガンの原因因子の一つである。



■野菜による腎臓疾患
もう一つ、硝酸塩濃度で大変心配なことがある。
米国腎臓財団が発表している慢性腎臓病の定義は、腎臓の糸球体ろ過率の定義が1分間当たり60ミリリットル以下としており、この定義からすると日本人の多くが慢性腎臓病の領域に入る数字であり、この定義の数字は、ほぼ現在のメタボリックシンドロームの対象人口に匹敵する可能性があり、腎臓障害は糖尿病、高血圧の原因を作り心不全や脳梗塞などの心疾患の発生率を高める。
硝酸塩は普通腎臓からアンモニア、尿素となって尿から排泄される。そのときの平均的排泄量は30~260mg/日の範囲とWHOに記載されている。
日本人は葉の野菜の摂取が多い、例えば、ホウレン草、小松菜、チンゲンサイ、ターサイ、等を健康への指標として示している350gを摂取すると、現在市販されている野菜では硝酸塩は1500mgの摂取量になる。この量はWHOが指摘している排泄量の4倍以上である。毎日、野菜を摂取しており、過剰な硝酸塩を日々継続し排泄する必要がある。

腎臓の機能は、ろ過機能であり、一種のフィルターである。どのようなフィルターも、ろ過機能以上の負荷を継続して正常に機能するはずがない。
空調や逆浸透膜などのフィルターを利用する機器では、負荷内容を無視して利用すると短時間に機能は停止する。
腎臓疾患ではタンパクと塩分の制限が普通であるが、硝酸塩制限は全くされていない。
硝酸は多くの物質と接合しやすく、腎臓結石の原因にもなっている。
窒素がアミノ酸類を作り、アミノ酸類がペプチドからタンパク質を作り出す。


■野菜は本当に健康に良いのか
野菜は全て健康に良いと勘違いしている人が多い。
健康のために多くの野菜を摂取しようと呼びかけられており、1日350g以上が目標になっている。しかし、野菜の品質を選択しなければ、危険性が高い場合があることを知っておく必要がある。
野菜を多く食べて病気になったのでは、意味をなさない。
量販店に陳列している野菜が全て健康な野菜ではなく、食べてはいけない野菜も堂々と陳列されている。
大変なことは、量販店や百貨店の担当者、外食産業の担当者が野菜の品質を選別する能力、知識がないことである。
お医者さんも管理栄養士の方々も野菜の品質、見分け方を知っていない。
危険な野菜が売られていることを知っていない。
メタボリックシンドロームの栄養指導は2008年4月から医者と管理栄養士が行うことになっているが、野菜の品質が判断できずに指導を行っても、正しい食事の指導には結びつかない。

野菜だけではなく、食品の全てが栽培や飼育、養殖されており、その生産の実態を知らずに4訂、5訂を見て指導を行っても予防にはならず、むしろ疾患を悪化させる場合もある。
「健康日本21」の失敗と同じである。


■危険な野菜
1999年には「有機農業の栽培技術とその基礎」を出版し硝酸濃度の危険性を示唆し、その後、2000年に「野菜が糖尿病をひきおこす」を宝島新書から出版し、1万冊が短期間に完売された。比較的社会的な反響があり、生協や生産者団体、消費者団体に出向き、各地で講演会も各地で100回近く行ってきた。
イオンメーターを持ち、1品1品硝酸塩を計測し、その濃度を示してきた。
ホウレン草、チンゲンサイ、小松菜等の多くが、5、000ppm~8、000ppmの数値になっていた。
最大値はなんと16、000ppmの青果物も販売されており、イオンメーターで計測すると始めはエラーになり、計測できず、2倍に希釈して始めて正確に測定できる野菜が販売されている。(東京都が毎年行っている野菜の硝酸塩濃度も同様のデータが記録されている)
この数値は、有機栽培、無農薬等とは関係なく、栽培管理に左右しており、形状や色調によって一定の数値は判断できる。

硝酸濃度が高い野菜は劣化が早く、品質を選択する一定の目安になりやすい。
野菜の硝酸濃度は葉菜だけではなく、根菜類では味覚の差となって表れ、糖度にも影響する。果菜では硝酸塩濃度が高くなると自然落下が多くなり、収穫量が減少し、その上不味い果実しか残らない。

野菜の販売担当の人々で野菜の硝酸濃度を計測し、品質を確認している人が少なく、野菜の品質を見分けることが出来る人が少ないのには驚いた。
その後一部の量販店では年間を通してデータを分析し、硝酸濃度の重要性を把握されている店も数店舗見られるようになった。しかし、全国的には高濃度の硝酸濃度が含有している野菜の出荷は後を絶たない。亜硝酸濃度の多い野菜も同じである。
農林水産省は、野菜に含まれる硝酸塩を減少する技術的指導を怠っており、JA組織も真剣には取り組んでいない。
2000年からこの数年間は野菜の価格が安定せず、なかには暴落が続き、品質は全体に悪化している。暴落の原因の一つが海外からの安い青果物が大量に輸入され、カット野菜などの加工に利用されている。産地表示をそれ程必要としない加工品ほど輸入野菜の割合は高い。
野菜に含まれる高濃度の硝酸塩に関する健康への指摘はこちら


■美味しい野菜だけ食べればよい
野菜は美味しいから戴くのであり、不味い野菜は、無理して食べる必要がない。
美味くない野菜は食べても、多くの機能性を高める栄養素の含有量は劣っており、食物繊維だけの効果しか望めない。

日本人の野菜離れの原因には美味しい野菜が少なくなったことにある。
野菜の購買量が少なくなれば、市場の価格が暴落し、生産者は採算が合わず作らない。真面目に生産しないために技術は低下し、一層野菜全体の味覚が低下する。
美味しい野菜が少ないために国民の野菜摂取量が低下し生活習慣病の予防ができない。
社会的な悪循環を断ち切れない要因である。
国民全体で美味しい野菜を見直し、育てる意識が大切である。

元来、旬の野菜は、どの品目の野菜も大変美味しい。美味しい野菜の味を子供の頃から教えなければ、最後まで美味しい味覚を知らず、野菜嫌いが止まらない。
現在の野菜摂取量が減少した原因にはあまりにも不味い野菜ばかりが氾濫しており、不味いから食べない、まずい野菜を無理に食べさせようとするから、なおさら野菜離れが止まらない。
野菜嫌いと言われている子供に美味しい野菜を選び、少し加熱し食べさせると何のためらいもなく、食べている。
幼児ほど、本能で食べられるものを判断しており、身体に良い、美味しい野菜はいやがることはない。いやがる野菜の多くはまずく、身体に悪い硝酸濃度が高い野菜が多い。
食べるのを拒む原因は食べさせる食品にあることが多く、食品の品質を見直すことをお進めする。

無理に悪い品質の野菜を食べさせると病気を引き起こす事例がある。
母親の無知が子供を病死されることもある。
米国では過去にブルーベビー症、硝酸濃度の高いホウレン草の離乳食を与えたことが原因で死亡例が多く報告されている。
EUは野菜に含有する硝酸塩濃度は、品目で違いがあり最高で3000ppm以下に設定している。


■野菜売り場の現状
 美味しい野菜は、独特の形状と光沢を持ち、素晴らしい香りをもっている。
冬のホウレン草の甘み、小松菜の甘み、冬のキャベツ独特の甘み、春キャベツのシャキシャキとした甘み、霜が降った後のハクサイやダイコン等一つ一つ上げればきりがない。
残念ながら美味しい野菜が、野菜売場に少なくなった。

 量販店では、朝の売場と夕方の野菜売場は品質が大きく変わり、その日、一日が持たない野菜が多い。最近は夜の10時近くまで営業している食品量販店もあるが、野菜売場のお粗末なのにはあきれるばかりである。
萎れきって野菜、かき回されて疲れ切った野菜、売れ残った残菜が朝の価格のままで販売されており、夜の10時まで陳列している理由が解らない。
表皮に光沢がなくなり、しおれ疲れたダイコンやバレイショ、表葉にハリや光沢がないキャベツ、葉先が黒く萎れたホウレン草や小松菜、外葉を何枚もはぎ取られた軟白だけのレタス、納得出来ない形状の甘藷、どろで腐れを誤魔化した里芋、抽台したゴボウ、芯腐れが始まったタマネギ等青果売場が整然と美しい量販店が少なくなった。
国民の健康を予防するためにも、もう一度健全な野菜の栽培を広げたいものである。



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