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メタボリックシンドロームの食物連鎖

体は食事の内容で大きく変化し、メタボリックシンドロームの改善にも悪化にもつながります。きちんとした食材を摂取し、安定した食生活を送ることがその人の健康と長寿のためには大切です。

流通による品質悪化

■流通の問題点
最大の問題点は、流通とその機構にあり、農業機構とその取り巻き組織にある。
九州や四国、北海道から関東圏や関西の大都市に農産物を物流する価格は、中国や米国からの運賃よりも高く、中間管理コスト、ロジスティクの価格は遙かに高額である。
高速道路の完備が農業構造を改革できると多くの国会議員が指摘したが、高速道路の保全に作られた測道を走るのが青果物流通車輌の実態で高額の高速道料金を払える運送費用が得られないのが実態である。
高速道路は年に1度か2度の里帰りの車輌と野生動物が走り、測道は輸送単価を抑えた農産物流通車輌が走っている。
生産者がどれ程努力しても、現在の流通機構を放置されている限り、生産者の生産意欲は高まらない。
自然との共生する持続的農業の難しさを実態の数字から判断されると理解されやすい。
ダイコンを例に生産者の手取りと消費者が支払う価格を拾ってみよう。
多くの青果物は生産者手取りの約5倍~7倍が消費者が買い上げる価格である。
1本150円のダイコンに対して生産者手取りは平均すると25円~30円、この価格が生産者に渡る価格であり、全ての生産コストの見返りである。
1本のダイコンの生産価格はコンビニエンスで販売されている1切れのおでん、50円の価格よりも低い。1本のダイコンからは平均して6切れのおでんのダイコンが作られている。コンビニのおでんは1本のダイコンが300円の評価に変わっているが、生産者手取りは変わらない。


■大根が届くまで

農業の現場では、作付け面積はまだ1反、1町歩で計算する。
1反(300坪、約972m2)には平均5、000本~5、500本が生産される。
平均ダイコンの標準重量は、1kgで仕上げる。
畝を立て、肥料計画を立て、播種し、間引き、草取り等の収穫までには、多くの作業があり、収穫からは洗浄箱詰め運搬の重労働が重なる。
栽培期間は90日~120日、この栽培期間の差は播種の時期、外気温度、季節、天候で変化する。収穫内容も天候に影響する。
播種後に一度、間引きし、草取りは気候によっても違いがあるが、最低4~5回、その間に病気、虫の防除も必要である。
1反の畑から収穫する作業の多くが、手作業であり、収穫の総重量では、5トン~5.5トンになる。ダイコンを引き抜き、葉をカットし、軽トラックで洗浄場所まで運搬する。洗浄も手作業で1本1本洗浄機に入れる、洗浄水は出来るだけ冷水が好ましい。
ダイコンは冬野菜であり、冬の水洗浄は辛い仕事である。
その後、水分を除去し段ボール箱に詰める。多くが10kgの箱である。
この箱を農協の選果場に運び、品質検査を受ける。
この間に生産者は総重量で計算すると1反歩の面積で約25トンの作業を手仕事で行う。
サラリーマンが一生の間で運ぶ鞄の総重量を越える重量が1反のダイコンの作業重量である。
その後、ダイコンは選果場からトラック乗せられ、大都市の中央市場に運ばれ、荷下ろしされ、競り場に並び、仲卸しによって価格を決められ、市場から仲卸しの車に移し変えられ選果場で個別に分果され、量販店に運ばれる。
量販店で保冷倉庫に保管され、その後陳列される。この間の作業重量は約25トン総作業重量で50トンを越える。
生産重量の約10倍の仕事量である。段ボールなどの包装重量は内容物重量の約1割である。10トンの青果物には1トンの段ボール等の包装材が付いて回る。段ボールはパルプから作られ、山林の伐採によって作られている。
青果物は運搬作業の回数が多い程鮮度は低下する。
青果物の中間手数料は選果場、JA組織、市場、仲卸しのマージン、量販店の利益、そして運送費が引かれ、段ボール価格が引かれる。
量販店の売価は平均して150円、安値で100円、高値にで200円。
この作業で生産者手取りは、1反の生産面積で、25トン以上の作業を行って、安値では125、000円、高値で、165,000円。この価格から肥料代、農薬代、マルチを設置するとビニー代、種子代、農機具の償却を引いた残りが実質的な労賃である。
生産量を10倍に増やして、1町歩を夫婦2人で作業することは、かなり厳しい労働になる。機械化し大型化をすると面積当たりの生産効率は、大きく低下し、4000本/反、程度に生産量が減少する。収益は一層悪くなる。
青果物が生産地から消費地に運ばれ、末端までに行くまでに平均し、35%~40%、夏場では50%近くが生ゴミとして廃棄される。この生ゴミの搬送には段ボールが付いて回る。ゴミを運ぶために森林資源の段ボールが利用されている。
消費地では、ダイコンから生まれる生ゴミは平均して35%、生産者は生ゴミの価格も込みで運送している。消費者は生ゴミの価格とその処理費用を購入している。
葉の野菜や里芋の生ゴミ量はもっと多く、40~50%が廃棄されている。大都市の多くの生ゴミは野菜から派生している。
農業の構造的問題は生産者の責任ではなく、流通機構に存在していることが解る。



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