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日本料理に見る理想の健康食

近年便利にはなったものの乱れる日本人の食生活。かつて世界一健康な料理と言われた日本の伝統的食文化から、日本の食生活の変化に目を向け食とメタボリックシンドロームの関係について考えます。

精進料理、京料理の良さ

■日本料理とは
okugai.jpg日本の料理は、仏教の教え殺生を諫め動物性の肉類の摂取を控える食生活、同じ仏教でも鎌倉時代から室町時代に布教された禅宗の教えの一つ精進料理と室町時代に宮廷料理として新たな料理の格式を重んじた料理の流儀、四条流等のながれや、茶道文化の普及によって武士から町民に広がった茶懐石料理等が基礎になり、現在の京懐石料理が形成されている。
精進料理が仏事の料理として全国的に普及したのは曹洞宗の影響が基礎になっている。

sandan.jpg日本各地にはそれぞれ地域性のある調理方法や味覚が存在する。
農産物や水産物の地域性から育んだ味覚の地域性は、自然環境を土台にして、風土から作られた地域の手法があり、その地に必然的に根付き掘り起こされたカルチーになっている、各地に類似した調理方法が存在しているが、味覚はそれぞれ地域の特長があり一定ではない。

(※三代将軍、家光によって鎖国制度が施行され、キリスト教の排除から仏教への帰属が 強制された。動物の殺生とその肉の摂取も重ねて禁止した。家光は仏教のなかでも曹洞 宗を特に重んじ、当時、全国に流浪していた多くの浪人を、曹洞宗の寺院で修行させ、 各地に点在していた荒れ寺に定住させ布教させた、この時代の一種の浪人対策である。 現在全国の仏教寺院数は約6万5千、その内、約1万5千が曹洞宗で1宗派の寺院とし て全国一となって存続している)


■日本料理の基本
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日本料理の主菜、副菜の調理の基本形は、出汁を取り、素材の味覚を引き立たせ、味覚を整える方法である。
出汁を引く素材は、昆布、鰹、椎茸が主な材料で、調味料は、塩、砂糖、味噌、醤油、みりん、酢、日本酒などと一味、七味、
山椒、そして香辛料の柚子、スダチ、カボスである。禅宗の精進料理では鰹節は利用されていない。

syokadou.jpg精進料理や割烹料理では調理における野菜の切り方、整え方、魚のおろし方を調理の内容に合わせて詳細に教え、食材の品質によって調理の形を整え、水加減と火加減のバランスを経験的に教えている。
素材の味覚を作り出す出汁の利用を「出汁を引く」として使われており、この意味は素材の味覚を「引き出す」から来ている。素材が持つ基礎的な栄養成分を加熱調理の熱加減とバランスによって含有率を高め、味覚を引き出す作業を調理の基礎として教えている。
素材の味覚を低温でシスプルに引き出し整えるのが日本料理の基本である。
全ての食材は加熱の方法によって基礎的栄養成分は増減し、美味くも、不味くも変化する。
理想的な調理は、加熱によって、食材が有する栄養素を人間が吸収しやすい構造に置き換え、栄養成分を増加させる調理を云い、(生命科学では腸管で吸収できる遊離構造に置き換える)その判断は、調理する人、食べる人の育まれた感性、経験から味覚によって判断できる。


■日本料理と香り
香りは味覚を判断する基であり、調理技法によって香りを効果的に作り出し、器一杯に広がることができる。良い香りが漂うことは調理技法によって素材からの基礎的な栄養成分が身体に吸収できる構造に成分転換されたことを意味している。
調理師が香りを聞き分けることが味覚を見分ける基礎でもある。
認知症の疾患になると多くの場合は香りの判断が退化することから始まる。

調理加熱は元来、クリエイティブな科学性の高い作業である。成分分析機器の発達していない時代では、美味しくできる方法を経験的に追求し、味覚の記憶と共に修行として伝授されてきた。


■修行と味覚の感性
修行によって得られた経験は、味覚を捉える技法を味覚を記憶する感性として育まれ、その感性は食品分析機器を凌ぐ鋭さがある。記憶されている鋭い感性は、栄養成分を高める火加減の技と一体になり調理品を作り上げている。調理人が育んだ技術は現在の新たに考案された調理機器を遙かに越えている。
道元が諭した、食べること、調理することが日々の修行として教えた意味でもある。

仏教の教え精進料理の素材は、動物性の食材を利用しない食生活であり、殺生を諫め植物性の食物と海藻を基本として調理している。
江戸時代には、政策の一つとして殺生を諫め、魚以外の動物性食品の摂取を制した。この教えは、現在の日本人の食生活の基礎になり、健康な食生活への大きな価値であり、遺産でもある。


■道元とロハス
インドから伝承された仏教が日本人の基礎的な宗教感だけではなく、食文化の基礎として引き継がれている。
インドの人々が今も実践されている食生活の一つ、菜食主義にその基本がある。
道元は、托鉢によって戴いた全ての食べ物は料理して戴き、食材から一切ゴミを出さない調理加工の工夫方法を教えている。
最近ロハスと云う言葉が米国から発信され、日本の若い人々の新たなライフワークとして取り上げられている。日本では室町時代に既にロハスの精神が芽生えており、世界に先駆け、道元がこの時代に言葉の表現には違いがあるがロハスの精神を既に布教している。



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